今から400年前の今日（寛永元年６月18日（旧暦））、相国寺《しょうこくじ》の僧・昕叔顕晫《きんしゅくけんたく》が、桂別業《かつらべつぎょう》（桂離宮）に訪れたことを自身の日記『鹿苑日録』に記しています。

桂別業は、元和２年（1616）頃には完成していたと考えられており、当初は、簡易的に宿泊ができるくらいの簡素な茶屋であったとされています。その後も、智仁親王は度々客人を桂に迎え入れながら、さらに別業の整備を進めていたようで、

寛永元年（1624）６月18日（旧暦）の記事には、

「桂別業には築山や池があり、池には船が浮かび、橋や亭がある。亭上からは四方の山を見渡すことができる」

と庭園や建物の状況を記した上、

松琴亭から見る書院と月波楼

「天下の絶景なり」

と絶賛しました。

桂離宮は、造営された当初から客人をもてなし、その美しさと趣向を存分に楽しんでもらう場として使われていたようです。

400年前の僧、昕叔顕晫《きんしゅくけんたく》のように、参観される方が庭園景観の美しさに感動し、こうした歴史を知っていただく機会となるよう、宮廷の文化の保存と公開に努めてまいります。

「桂離宮観月会」の申し込み要領を発表いたしました。

こちらもご確認いただけますと幸いです。

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