紫宸殿は、平安時代からの由緒をもつ正殿であり、宮廷の重要な儀式が行われた場所です。敷地の南部分に南面して建ち、南殿(なでん)などとも称されました。檜皮葺(ひわだぶき)、素木造(しらきづくり)の建物で、外側の建具には蔀戸(しとみど)や唐戸(からど)を用いるとともに、正面(の柱間)9間・側面3間の母屋(もや)の四方に廂(ひさし)がつき、内部を化粧屋根裏や拭板敷(ぬぐいいたじき)とするなど、平安時代の建築様式を伝えています。