御常御殿は、豊臣秀吉による天正18年(1590)の御造営を端緒(たんしょ)として、天皇の日常のお住まいの機能を清涼殿(せいりょうでん)から独立させた御殿です。千年にわたり京都で営まれた天皇のお住まいの集大成となる建物で、明治2年(1869)に東京に移られた後も、第二次世界大戦中に至るまで、京都ご滞在の際には、この御殿が使用されました。