承明門は,元々は平安宮内裏の内郭門(ないかくもん)の一つで,紫宸殿南庭の南におかれた檜皮葺(ひわだぶき)の門でした。中世に一度廃絶しましたが,儀式に用いる重要な建造物として,寛政度の御造営において再び建てられました。現在は,安政度に建てられた五間三戸,一重,瓦葺,白壁に木部は丹塗りの門となっています。儀式では,公卿らの参入口として使用されるなど,重要な役割を果たしていました。