新御殿とは、桂離宮において智忠親王が後水尾上皇を迎え入れるために造営した御殿です。寛文2年(1662)頃に建設が始められ、欄間や襖の引手に漢字の「月」をモチーフとした意匠を採用し、十八種類の銘木を使用した違棚、水仙をかたどった釘隠、季節の草花を入れた手桶を模した引手など、さまざまな趣向を凝らして造られました。これが現在の新御殿と楽器の間にあたります。