京都仙洞御所南池の西岸から南岸にかけて粒のそろった玉石を敷き詰めた洲浜が緩やかな汀線(ていせん)を描いて広がっています。この石は、10cmから15cmほどのやや平たい丸みのある石で、その数は約111,000個にのぼります。光格天皇譲位に伴う仙洞御所の改修時、当時の京都所司代であった小田原藩主大久保忠真(おおくぼただざね)が、領内吉浜村(現神奈川県湯河原町)の海岸から集めさせた石を献上したもので、石1個につき、米一升の約束で運ばせたとの伝承があり、一升石(いっしょうせき)と呼ばれています。