皇后宮常御殿(こうごうぐうつねごてん)の東南に、上段の間・中段の間・下段の間が配置されており、上段の間の南に中段の間が、その西側に下段の間が続きます。この三室は、公室にあたる表向きの空間であり、内部の障壁画はいずれも唐絵(からえ)の鑑戒画(かんかいが)が採用されています。上段の間には、土佐光清(とさみつきよ)の手になる「有虞二妃(ゆうぐのにひ)」が、床(とこ)・壁張付および襖の計16面にわたり画かれています。