一の間は十二畳半あり、北側には、天下の三棚の一つに数えられる霞棚(かすみだな)が設えられています(他は、桂離宮の桂棚(栞 其の一にて紹介)と、三宝院の醍醐棚)。霞棚は、五枚の棚板が霞のようにたなびくように配置されており、優雅な印象のある造りとなっています。棚の幅は約290センチで、中央の最も長い棚板は144センチ、右上の最も短いものは75センチ、板の厚さはいずれも2.5センチです。材質には、堅牢で美しい欅(けやき)の板が使用されています。