八条宮第二代智忠(としただ)親王が寛永18年(1641)頃より、かつて父智仁(としひと)親王とともに訪れた桂別業の再興を行います。智仁親王が創立した古書院(こしょいん)をただ修繕するだけでなく、長期滞在やある程度の数の客を迎え入れることを目的とした増築を行いました。これが現在の中書院です。屋根は古書院・楽器の間・新御殿(しんごてん)とともにむくりをつけた杮(こけら)葺きで、入母屋造(いりもやづくり)の妻を南に向けています。